春にも彫刻その1

どろんこ横の畑は見る見るうちに青々してしてきた。
今朝はしっかりと雨が降っているので更に勢いが増しそう。
工房のほうも今月後半にはオープン予定なので、GWはおんばしら里曳きも兼ねぜひねん土体験に寄ってほしいです。
さて一体目の彫刻を石膏取りしたあと、しばらく仕事に集中。
その間にだいぶ乾いたのでホイストで吊って隣りに移動。
次の作品は若干小振りながらも粘土の重みは侮れない。
途中で粘土が下がらないよう芯棒作りに時間をかける。
型取りで窓から中の粘土を取り出す際、なるべくスムーズに抜けるよう釘やビスは一切使わない。
縦横の木はノコノミで凸凹に刻み、組んだらシュロ縄でしっかり巻くという工程。
シュロ縄は荒く水に強いから粘土がしっかり食い付く。
左横に等身大(h27cm)に作ったモデルを回転台にセット、それを約1.2mに拡大するためいつも同じ角度で作業を進めていく。
次に一体目から取り出した粘土をもう1度土錬機で練り直す。
1度使った粘土は固さが均一でないのと空気の隙間だらけ。
芯棒作りや粘土の荒付けは孤独な作業だけどやってて1番楽しい。
こういった芯棒作りから石膏の型どりまでのプロセスは、全て壊すためにやっている事。
物創りという作業は沢山のゴミを出す作業でもある。

冬に彫塑彫刻!?その11

といた石膏を約2cmくらいの厚みで全体に塗る。

次に切りがねの部分から窓を外し、そこから粘土と芯材等を石膏を傷つけないないように取り出す。

中を空っぽにすると石膏の型ができた。

どの工程もこんな箇条書きで済ましていいのかというほど大変な作業だった。
大きな山を1つ登ったような、ハーフマラソンを3週連続で駆けたような疲労感。
それでもまだ先は長い。
早く次の作品を着手したいが、本業が予想以上に忙しく身体がキツイ。
冗談でなく”おんばしら”どころでなくなった。

冬に彫塑彫刻!?その10

 粘土による成型が完成すると長くそのままにしておけない。
平日は電話や来客の”ジャマ?”があるから、なるべく土日に石膏取りをしたかった。
ところが今度の日曜は、懐かしい小学校時代の同窓会が神戸である。5年に1度のことだしこの次元気という保証はなし、仕事はメチャ込みだし。
やるなら今しかない!というのが昨日、電話に出ず強行することに。
このくらいのサイズになると石膏の厚みは約2cmほど。
彫刻の後ろに窓を作るため真ちゅうの切り金を入れる。
窓はできるだけ小さいほうがいいが、中の粘土や角材などを無理なく取り除かなければいけない。

今朝のどろんこ周辺は雪が積もり、愛車が下のような状態になっていた。でもまあ今の雪はほっといてもすぐに融けるということで雪かきはしなんだ。
石膏は水で溶くとメリケン粉と同じ柔らかく、振りかけることで細部まで再現できる。
そして番線で所どころ補強し、ゲロ化したものを潰したスプーンのヘラで少しずつ塗って行くという作業。
石膏を1度に溶くのはボール7分目まで。それを何度も繰り返す。
ゲロ化するまで数分、固まるまで数分しかない時間との戦い。
塗った後は洗い落し、その後手をよくふいて又作るという具合に。
昨日やっといて良かったと思うのは、全然終わらなかったから。
今日も続きを、もしかして明日までかかるかも。
ここまでは順調だったけど、唯一誤算だっただったのが若くないってこと、昔みたいに体力が・・・。
久しぶりの石膏取りは予想以上に手こずっている。

冬に彫塑彫刻!?その9

信州Iターン歴40数年、こんなに雪の少ない年は初めてだと思う。
それと、身近な里山に雪肌を目にしないのも不思議な光景。
例年だと年末に何度か降った雪が根雪となり、春まで融けをしのぐケースが多い。特に陽のあたらない北側などは。それは田んぼの土手も同じ事。
冬に大きな作品を作るなど今まで考えたことがなかった。
諏訪6市町村の中でも特に寒さの厳しい茅野、その寒さを利用して全国一の角寒天生産を誇っている。
普通のアトリエでは粘土が凍みることは常識。
ストーブに乗せた鍋の水の表面が氷る事はあっても、盛り上がるほどの凍みは1度もなかった。
それなりに凍み対策をしてたが、何だか”彫刻を作りなさい”と天が味方してくれたような。ありがたい。
そんなこんなでここ数日ピッチが上がり、粘土制作その1が完成 した。

使った粘土約300kgはかなり固くなっている。
さて次は石膏取り、これも大仕事だけど早めにやらなくては。

冬に彫塑彫刻!?その8

 透けてはいるが中がよく見えないビニルを女はまとっていた。
その上半身だけを脱がされると、男は手に持った割り箸で背中を優しく撫でる。時間をかけまるでじらすように。
するといきなり強い力で箸を挿したと思ったら刻み出したではないか。
しかも縦横無尽に円まで描いて。
ヒップ2mの気丈な女は声1つあげずただ遠くを見上げていた。
彫刻制作を実況中継するとこうにもなるけど変?。
今作っているのは昨年国宝に昇級した通称「仮面の女神」。
同じ国宝の「縄文のビーナス」の身体は、土偶にしては珍しく無文様。
それに対してこちらは背面まで、ナスカの地上絵を思わせる幾何学模様が。
こうして作業を進めていくと、シンメトリーのように見せてそうじゃない、改めて古代からのメッセージが気になる。

そうそう、女と紹介したけどこれは作者しか知り得ない事。
考古学の間ではそう言われてるだけなので一応。

冬に彫塑彫刻!?その7

 去年の今ごろを思い出した。
仕事に余裕ができ、古くなった仕事場のあちこちを手入れした。
生きてる実感を味わった3Fベランダの天井修理、そこからサッシを外して1F事務所前に風除室を設けた事など。
結果的にその風除室がとても大きな役割を果たしてくれている。
彫刻の進み具合は、まずはこうして形を整える段階までできた。
心棒作りにあれだけ角材やハッポーウレタンを使ったのに、これまでに練った粘土が約300kg。
風除室に設置した土錬機が丁度いい練りで味方をしてくれている。
粘土は足りたから次は土偶に刻まれている文様をてえっくらいに描く。
今朝は暖かいが先週は氷点下が続いていた諏訪地方、毎晩石油ストーブでこのビニールハウス内の暖をとっていた。
何とか来月の10日頃までに石膏をと計画してるが、それだって一人でやるには重労働、どうなるやら。

冬に彫塑彫刻!?その6

諏訪地方には6年に1度の御柱祭という奇祭ある。
申寅年だけに行われ今年はその年にあたる。
ローカル紙面にはほぼ毎日関連した記事が載っている。
さしずめその中でも最も大きな記事が先日行われた抽選式、上社関係8本の柱のどれを引き当てるかというもの。
本宮一~四、前宮一~四の柱の順番を決めるもの。
関係者以外はどうでもいいと思ってる事なのに、下を引いたら陰口を叩かれたり石が飛んできたりするという一大行事。
各地区では仮柱を作り目処テコをつけ実際に乗ったり、柱を動かすテコ棒の訓練をしたり、そんな記事がムードを盛り上げている。
その祭りの前半が4月上旬の3日間<山出し祭>、もうすぐだ。
6年前、12年前、18年前、初日は雪や冷たい雨で大変だった。
今年は暖かいからなんとか免れてほしい。
祭りはいつも楽しみにしてるが、今回だけは行けるどうだか、仕事が忙しい上に彫刻造形のプロセスに余裕とはいえない。
ここまでは順調にきてるつもりでもあと何日で仕上がるのか、その後の石膏取りや乾燥の事、そしてすぐに2体目の制作を考えると、まだ3合目に届いてないような。
しかもその頃は畑も待ってるし。

冬に彫塑彫刻!?その5

三寒四温を繰り返している事が絵に描いたように分かる諏訪地方。
昨日は雨の後今年2度目の地面の緩みがあり暖かい日曜だった。
休日も仕事の習慣があるから相変わらず仕事場へ。
ただ今回は久しぶりの粘土を使った作品作り。
暖かい地域だとビニール袋に入れ乾燥を防げば練る必要もなくいつでも使えるけど、ここらではよほど条件のいい室でもないかぎり凍みてボロボロになってしまう。
その袋にざぶざぶ水を加えて1~2日寝かせると、柔かかったり固かったり、それを同じ固さに練り直さなければいけない。
土錬機という器械があるから粘土練りは大いに助かっている。
とはいえこれも土いじり、毎日が筋肉痛だけど畑の延長と思えば楽しい。

2週間ほど前、仕事場近くの道端で福寿草が開花。来てます来てます。

冬に彫塑彫刻!?その4

珍しく2月に雨がしっかり降った日曜、練った粘土がある程度溜まってきたこともありくっつけてみることに。
40年近く使ってる粘土の感触は真冬とは思えない快適さ。
字のごとく粘りがあってシュロのヒモによくからみつく。
土日は電話も来客もほとんどないから邪魔が入らなくていい。
ビニールを下ろせば小さな石油ストーブ1つで十分暖かい。
こうしてくっつけた粘土が、凍みたり乾燥しないようにする事が肝心で、夏なら濡らしたボロを巻いてからビニールで包むが、今回は直接。
制作に入るたんびにこれの繰り返しになるから、小品と違ってちょこっといじることのほうが面倒。
およそ100kgくっつけたが全然足りない。また練らなきゃ。

でも暖かくてホント助かる。お天気様さま。

冬に彫塑彫刻!?その3

ヘタクソだけど見るのもやるのも好きな普通のゴルフ愛好家。
何で普通かというとゴルフの試合を、チケットを買ってまで見にいくというほどでもなし、道具に凝る訳でもなし、春と秋に数回行くだけ。
でもTV観戦は大好きでどの番組より優先するが、日本の試合は見るタイミングが少ない。土日も仕事で昼間見てると時間がもったいない。
そこへいくと米国PGAは衛星放送朝の5、6時台なので自分向け。
日本のゴルフは相撲と同じで外国選手が強過ぎ、男女とも。
それの逆をやってくれたのが松山選手。4日間の入場者60万人も驚くが優勝賞金も度肝を抜く。
あ~昨日は1日中気分爽快でした。

彫塑用の粘土はきめが細かく、何度でも使えるから重宝している。
初めに買ったのは40年前の20kg。作品が大きくなる毎に買い足して今ではどのくらいあるのか、ビニールなどに入れてそこらに積んであった。
ひと冬過ぎると凍みて粉々になる。使うときは必要量を練り直すという具合。
粘土は無機質、例えカビが発生してもすぐ消えるから永久に使える。
これまでは手練りだったけど、今回は頂戴した土錬機が大活躍。
昨年設けた風除湿は日中陽がさせば暖かく、気分が向けばここで練る。
夢中でやってるとむしろ暑いくらいで汗をかく。ここまでは順調なり。